iBeacon・BLEで介護が変わる｜iBeacon

徘徊高齢者探索システムにBLEが注目されている。

認知症徘徊による行方不明者は年間1万人にも達する

認知症による徘徊は高齢化していくにつれて誰にでも突然起こる事柄です。いつものスーパーで買い物をして、いざ帰ろうとしたときに帰り道が分からなくなってしまう。 驚きと焦りからドンドン違う道を進んでしまい、思いもかけないところまで来てしまったりするのが認知症による徘徊の怖さです。

これは元気な人ほど遠くに行ってしまうという特徴があり、家族から通報を受けても捜索は広範囲にわたってしまいます。もし元気であるがゆえに通報が遅れ、 しかも自転車などで移動していれば1時間に15Kmずつ追加した捜索の半径を想定せねばなりません。そうしないと発見することが出来なくなってしまうのです。

しかし、今現実に年間1万人を超える徘徊高齢者の行方不明者数がでています。この日本で、です。一般の方は驚かれるかもしれません。 でもこの数字は介護業界の方々が人手を使い、必死で食い止めているから1万人で済んでいるという実態があります。

これからも益々加速する日本の高齢化社会において安心できる社会の仕組みが求められています。

その答えの一つにBLEの活用があります。「ITを介護に活かす」という意味で、最もホットな仕組みです。
このサイトでは現在、研究・開発・発売中のBLEを使ったシステムやビーコンの比較を独自の視点でご紹介していきたいと思っています。

新着情報

日本の少子高齢化社会を日本らしいシステムで乗り越えよう！

2050年には高齢者２人を二人の若者がお世話する時代が訪れます。
そんな中、BLEとスマートフォンの組み合わせは、我々の生活を劇的に変化させるかもしれません。

地域一体で見守り　介護の家族「安心」

滋賀県守山市の実証実験に協力している認知症の女性（81）は、これまでも徘徊を繰り返し、家族は介護疲れで限界まで追い詰められたという。 女性の長女（53）は「在民の方々と助け合うことが重要だと考え、実験に参加した」と新たなシステムに期待を寄せる。

女性に、買った物を忘れるなどの症状が現れ始めたのは約6年前のことだった。 女性の実母が亡くなったことが引き金になったとみられる。その後、電話番号や住所、日付を思い出せなくなるなど、 年々症状が重くなり、可愛がっていた孫2人の顔すら分からなくなった。 長女は「子どもが好きで優しい人でした。昔とは変わって寂しいという思いはあるが、病気だから仕方ないと 受け入れるようにしている」心情を吐露する。

昨年11月、同市水保町の自宅から外出したまま、行方が分からなくなった。 長女は町内会の掃除に参加していて不在で、女性の夫（85）も家を抜け出したのに気が付かなかった。 警察官や地域住民らで捜し回った末、約7時間後に隣接の野洲市内の歩道で、歩き疲れて座り込んでいるところを保護された。 徘徊が始まったのは昨年から。11月の事案も含めて計3回にのぼる。その度に捜索のため警察官や地域の人々に助けてもらった。 夫は「他人に迷惑をかけるくらいなら、もう捜さなくてよい」と、長女に漏らすほど悩んでいる様子だったという。 「父は『自分が面倒を見ないといけない』という思いが強い」と長女。 「介護疲れによる事件のニュースを見て、『気持ちが分かる』と話していた」と打ち明ける。

介護を続けてきた家族は悩んだあげく、今年1月下旬、ようやく空きが出たグループホームに女性を入居させた。 施設でも外出時に使う靴にはビーコンを付けており、万が一の際には機能する仕組みができている。 「安心感はあるが、スマホを持つ地域の方々に迷惑をかけるので、後ろめたさもある」と長女。 今なお期待と不安が入り交じる。

不明防止策　各自治体で

近距離無線通信技術を活用した徘徊対策は、全国の自治体でも広がりを見せている。 大分県臼杵市は、昨年12月から高齢者約80人にビーコンを配布した。市内の公民館や駅、 交差点など約80か所電波を受信する機器を設置し、緊急時の捜索に役立てるという。 これまでに行方不明者は出ていないが、市の担当者は「高齢者の行動範囲が履歴として残るため、 普段頻繁に利用する道が地図上に太い線で示される。捜索時には、初動を誤らずに適切な指示ができると考えている」と話す。

京都府長岡京市でも2月から、ビーコン200個を準備し、高齢者らに2年間無料で貸し出している。市内18か所に設置された受信機や スマホの専用アプリを活用することで、早期発見につなげる。 同市では2014年に、認知症の高齢者が山林に迷い込み死亡する事故も起きており、 市の担当者は「市民それぞれに認知症への興味を持ってもらい、地域が一体となって見守りができたら」と期待している。